地域団体ストーリー

利府町民劇団「ありのみ」

利府町民劇団「ありのみ」

利府の文化と地域愛を演劇で伝える

利府の文化と地域愛を演劇で伝える

宮城県利府町の特産品である梨は、別名・有りの実と呼ばれています。その名を付けた利府町民劇団「ありのみ」は、利府町の歴史や文化を題材とした演劇公演を続けて27年。地元愛にあふれる演劇は、たくさんの観客を魅了してきました。劇づくりのこだわり、長年劇団を続けている原動力とは……?劇団の代表・赤間長悦さんにお話を伺いました。

インタビュアー:櫻田凌那(Pocci!学生チーム)

町の人の交流の場

―― 「ありのみ」には、どんな方が所属されているのでしょうか。
利府町と近隣の市町村に住んでいる方を中心に、下は幼稚園児、上は80歳まで、現在30名が所属しています。
―― 団員の皆さんは、どのようなきっかけで入団されるのでしょうか。
演劇が好き、友人が団員にいるといった理由から、ありのみの公演をご覧になったことをきっかけに入団される方もいます。
―― 赤間さんがありのみを立ち上げた経緯を教えてください。
ありのみを立ち上げたのは1997年です。当時の利府町は、住宅が多く建ちはじめ、新たな住民が増えていました。そこで、以前からいる住民と新しい住民の交流の場として劇団を作り、さらには、演劇を通して町の歴史や文化を楽しく伝えることで、地域の活性化につながると考えました。

演劇づくりのこだわり

―― 1997年の旗揚げ公演以来、毎年3月に公演を行っていらっしゃいます。公演に向けて、どのようなことをされていますか。
毎年9月頃から新たな団員を募集します。11月頃から練習を開始するので、それまでに脚本を完成させ、読み合わせをして配役を決めます。普段の練習は、発声練習と柔軟体操をしてから行います。
―― 利府町の歴史や文化を劇にしていますね。こだわっている点はありますか。
当時の様子をできるだけ再現することです。そのために、当時を知っている方から直接お話を聞くこともあります。衣装は古着を買って自分たちで裁縫をして作ったり、実際に使われていたものをお借りしたりします。町の皆さんが親切で「ぜひ使って!」と貸してくださるんですよね。私たち団員は劇や役に対する理解が深まりますし、観劇される方は昔を思い出して懐かしい気持ちになっていただけると思います。
―― 劇を通して、新たな発見や学びがありそうですね。
そうですね。自分の住んでいる町ですが、知らないことがまだまだあるんだなと思います。町の伝統や魅力を後生に伝えることも大事だと思います。

大家族「ありのみ」

―― 以前リハーサルを拝見したとき、団員の皆さんの温かい雰囲気を感じました。赤間さんにとって団員のみなさんはどのような存在ですか?
一言でいえば大家族ですね。年齢の幅も広いですし、実際に兄弟で所属している子もいます。子どもたちには、「友達や、お父さんお母さんには言えない話も何でも聞くよ」と言っています。ありのみは仲間であり、大家族ですからね。普段の練習からコミュニケーションを取って、みんなが一丸となってつくりあげる劇だからこそ、このような雰囲気が生まれるのだと思います。

―― 練習を見ていると、子どもたちが難しい台詞を流暢に話す様子は、本当に大学生の私より年下なのかと疑いました(笑)。赤間さんから見て、所属している子どもたちの様子はいかがですか。
日々成長していると感じます。台詞が覚えられず悔しい思いをしたり、大人に交ざって練習をしたりと、様々な経験を積み重ねた結果です。引っ込み思案な子が劇団に入ってから人前で話せるようになるなど、大きな成長も見られて嬉しいですね。
―― 赤間さんが子どもたちと関わるうえで、意識していることはありますか。
良いところは褒める、直すべきところは注意することです。良いところ、できたところは褒めて伸ばしますが、ルールを守らなかったり、騒いだりしたときはしっかりと注意します。ありのみは子どもたちにとって成長の場であり、教育の場でもありますね。

お客さんの声を原動力にして

―― ありのみ結成から今年で27年を迎えます。ここまで続けられた原動力はなんでしょうか。
やはりお客さんの声です。公演を観て、「感動した」「来年も楽しみにしている」と声をかけてくださる方がいます。そういったお客さんの期待に応えるためにも、公演を続けていかなくてはならないなと感じます。
―― 最後に、ありのみに興味があるお子さん、親御さんへのメッセージをお願いします。
ありのみの子どもたちはとても生き生きしています。毎日の練習で辛いこともあると思いますが、決して無駄にはならず、この体験が将来必ず活きてきます。それは学校では味わえない経験です。
ありのみの団員の皆さんは、子どもも大人も、演劇の経験なく入団した方がほとんどです。練習を重ねて本番を迎えた後の達成感は格別ですよ。ぜひ挑戦して様々な年代の人と交流し、自分の力を伸ばしてほしいです。

利府町民劇団「ありのみ」

青少年の健全育成と利府町の歴史・文化の継承、新旧住民の融和、住民参加型のまちづくりの推進を目的として、1997年3月旗揚げ公演以来、毎年1回開催しています。

青少年の健全育成と利府町の歴史・文化の継承、新旧住民の融和、住民参加型のまちづくりの推進を目的として、1997年3月旗揚げ公演以来、毎年1回開催しています。

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