Pocci!では、企業が古紙をリサイクルすることで発生する価値(ポイント)で、地域の子どもたちの活動を応援しています。Pocci!に登録している地域団体は、企業からの支援が1万ポイントに達成すると、7千円の支援金を受け取ることができます。
今回は、宮城県内の小学生から高校生を対象にオンラインでの学習サポートや居場所づくりを行っている一般社団法人「manaco」代表の中野柊一郎さんに、活動への想いやPocci!の支援金をどのように役立てているのかをお聞きしました。
インタビュアー:鈴木桃香(Pocci!学生チーム)
―― manacoを設立したきっかけは何ですか?
僕が大学4年生だった2020年、コロナにより休校となった期間に、同級生と「僕らが今何かできることはないか」と話したのがきっかけです。僕たちは大学で教育を学んでいたこともあり、同時期に休校となっていた小中高校生の子どもたちの学習機会の減少や友達と交流できない寂しさ、退屈さをどうにかできないかと思いました。そして現在の共同代表と友人2人と一緒にスタートしました。
―― 学習のサポートはどのように行っていますか?
登録している子どもは約60人で常時サポートしているのは30人ほどで、そのうち小学生が6割を占めていて、基本的には一人につき週に1度オンラインでサポートを行っています。運営は教育を学んでいる大学生のボランティアと一緒に行っています。オンラインの時間には、学習サポートだけではなく、不安や悩みの相談に乗ったりもしています。
―― 子ども向けのイベントはどのようなことをしていますか?
月に2~3回ほど、外で一緒に体を動かして遊んだり、自然と触れ合ったり、絵を描いたりしています。室内の活動ではボードゲームや料理をしています。
子どもたちは、何度かオンラインで話すうちに興味があること、やってみたいことを教えてくれるようになるので、活動内容はそこから決めています。対面のイベントを行うと、オンラインでしか会っていなかった子に会えるのはとても嬉しいですし、新たな一面を発見できることも多いですね。
―― 子どもたちとコミュニケーションを取る上で大切にしていることはありますか?
「一人の人間として向き合うこと」です。僕らは子どもたちよりも偉いわけでもなく、僕らが思っていることが全て正しいわけでもありません。むしろ子どもたちの方が知っていることもあるかもしれないので、フラットに友達のような感覚で関わることを意識しています。会話をして少しでも「楽しい」「話せてよかった」と思ってもらえる時間にできたらいいと思っています。
―― 活動していて印象に残っている出来事はありますか?
学校に行けず、人前で話すことが得意ではない子とオンラインで話した時、僕はまだその子の好きなことや興味を深く理解できていなかったのですが、話し終えた後、急に「自慢してもいいですか」と言って、小学生の頃に書いた習字を見せてくれました。その時その子が「これを見せたい」と思ってくれたことがすごく嬉しかったです。
このように子どもたちが心を開いてくれた場面は僕だけではなく仲間たちも感じていて、そういうエピソードをいつも共有してくれます。それが本当に嬉しいです。

―― Pocci!にはどのような経緯で登録されましたか?
2年前にmanacoがずっとお世話になっている仙台のデザイン会社・株式会社インテグ 代表取締役の菅浪ヒロカズさんからご紹介いただいたのがきっかけです。
―― 企業からの応援を感じる時はありますか?
Pocci!のアプリで、いろいろな企業さんがスタンプを押していただいた時です。その可愛らしいスタンプを見るのが楽しみで嬉しいです。普段なかなか接点のない企業さんもいらっしゃいますが、応援されているのを実感できて励みになりますし、とてもありがたいです。
―― manacoは1万ポイントを2回達成されました。支援金は何に活用されましたか?
イベントの会場費とボードゲームの購入に使用しました。ボードゲームは、話すことに緊張する子や、まだ居心地がつかめない子も一緒の時間を過ごせる良いアイテムです。新しいものを買うと子どもたちはすごく楽しそうにしていますね。最近は、何を買うかを子どもたちと相談しながら決めています。そういった時間もコミュニケーションになり、子どもたちが楽しく過ごす機会になっていると感じています。
―― Pocci!のように企業が地域の子どもたちを応援する取り組みについて、どのように感じますか?
初めてPocci!について聞いた時、支援の仕組みに驚きましたし、すごいなと思いました。こういう取り組みを通して、僕らを応援してくださる企業さんがいることを感じて、本当に嬉しかったのを覚えています。
Pocci!のような取り組みは、子どもたちを応援する非営利でボランタリーな団体にとって、とても励みになる存在です。こういった支援の方法があるからこそ、他の企業さんも「一緒に応援しよう」と思ってくださる流れが生まれています。それが本当にありがたいと感じています。
―― 応援してくださっている企業の方々に向けてメッセージをお願いします。
いつも応援いただきありがとうございます。僕らの力だけではどうにもならないことも、この5年間でたくさん経験しました。しかし活動を続けられ、今後も継続できると信じられるのは、応援してくださる皆さんがいるからです。
僕は、宮城県をはじめ日本の子どもたちが安心できる場所があり、やってみたいことや将来の希望を持って生きていける社会を作っていきたいと思っています。そのために僕にできることを行い、自分の人生を使って成し遂げたいです。企業の皆さんはそれを一緒に実現していける仲間だと思っています。これからも子どもたちのために一緒に活動いただけたら嬉しいです。

manaco | 宮城の子どもの居場所づくりに取組む団体
当団体は2020年より活動を実施し、多くの実績を積み重ねてきました。
オンラインでの学習サポートや対話、相談は約4年間で1300回以上を実施し、子どもたちの「やりたい」「やってみたい」を共に取り組む企画は4年間で約60回、150人の子どもたちが参加しています。大学生向け交流会や勉強会も4年間で約60回実施し、約500名が参加しています。
また、不登校や子どもの貧困等に取り組む、子ども支援を行う団体とのネットワークや仙台市、宮城県の行政との繋がりも多くもっています。
当団体は2020年より活動を実施し、多くの実績を積み重ねてきました。
オンラインでの学習サポートや対話、相談は約4年間で1300回以上を実施し、子どもたちの「やりたい」「やってみたい」を共に取り組む企画は4年間で約60回、150人の子どもたちが参加しています。大学生向け交流会や勉強会も4年間で約60回実施し、約500名が参加しています。
また、不登校や子どもの貧困等に取り組む、子ども支援を行う団体とのネットワークや仙台市、宮城県の行政との繋がりも多くもっています。


