地域団体ストーリー

利府町柔道スポーツ少年団

利府町柔道スポーツ少年団

柔道で辛さに負けない心と自信を養う

柔道で辛さに負けない心と自信を養う

利府町総合体育館に畳が敷き詰められて柔道場に変身する毎週日曜日、「よろしくお願いします!」という元気なあいさつと共に「利府町柔道スポーツ少年団」の子どもたちが次々と道場に集まってきます。この少年団の代表を務める白松貴美男さんは、元警察官で柔道歴50年超!昭和52年から続く少年団で教える白松さんに、子どもたちに柔道を通して伝えたいことや、柔道との向き合い方について熱く語っていただきました。

インタビュアー:櫻田凌那(Pocci!学生チーム)

昭和52年から続く理由

―― 利府町柔道スポーツ少年団は、どんな団体なのでしょうか。
私の同級生の初代団長が、昭和52年に利府町柔道スポーツ少年団として登録した団体で、彼が引退してから私が代表を務めています。現在は、小学生9名、中学生3名、指導者5名の計17名で、毎週日曜日の午前中に練習しています。年に4〜5回、地域の大会や県大会にも参加しています。

―― 白松さんはいつから柔道を始められたんですか?
中学2年生からです。その後、高校、大学、社会人になってからも続けて、約55年になります。

―― とても長く柔道を続けられているんですね!少年団も、設立から今年で47年を迎えられましたが、長く続いてきた秘訣があるんでしょうか?
柔道だけではなく、地域でのコミュニケーションを大事にしています。保護者も交えて、春は花見を、夏にはバーベキューをしたりしています。小中学生の時期は、親子で楽しい思い出が作れる大事な機会。楽しい思い出があれば、今後、親子間で仲違いすることがあっても良い関係が築けると思っています。
―― 今日も、たくさんの保護者の方が練習を見に来て、楽しそうに談笑していたり、子どもたちを見守ったりしている光景が印象的でした。

怖いイメージを乗り越えた先に

―― はじめは柔道を怖いと思ってしまう子もいると思うのですが、そういった子とどう向き合っているんですか?
柔道は他のスポーツと違って見たり体験したりする機会が少ないので、はじめのうちは練習を見てもらって、「自分でもできるかも」と思ってもらうことを大事にしています。うちの少年団には小さな子もいるので、そういった子が一生懸命柔道をやっているのを見ると、柔道をやったことがない子にも興味を持ってもらえます。

―― 指導されていて子どもたちにはどういった変化が見られますか?
続けていくうちに、子どもたちに積極性が芽生えてきますね。覚悟してやったからこそ、「暑い日も寒い日も自分は柔道着を着て頑張ったんだ!」と自信がついて、その自信の積み重ねが積極性に繋がっているのだと思います。

教えたいのは勝ち負けや礼儀作法ではない

―― 子どもたちに柔道を指導される時、指導者の方々が意識されていることはありますか?
勝敗にこだわらないことです。スポーツにはどうしても勝ち負けがありますが、それにこだわってしまうと保護者ががっかりしたり、子どもたちが自信を無くしてしまいます。怒るのではなく、「何で負けたか分かるか?こういう練習が足りなかったんだ」と、足りなかった部分を教えることで子どもたちが納得できるように指導しています。一回負けたからといって凹まないように、自信を持たせる練習が大事ですね。

―― 柔道をしていると礼儀作法は身に付きますか?
武道は「礼に始まり礼に終わる」と言いますが、私は、礼儀作法は親が教えるものだと思っています。練習は週に一回だけなので、そこだけで礼儀作法を身につけるのは難しいですし、道場で一礼していたって、家でも礼する子なんていないですよね(笑)。それよりも、痛い時、泣きたい時にどうやって我慢するか。人の痛みを知って、例えば、いじめたりすることをやめたり、いじめている子がいればやめさせたりできる、そういう心の根本的なことを教えたいと思っています。

柔道を続ける原動力

―― 白松さんが長く指導を続けてこられた原動力は何ですか?
格好良く言えば、生まれ育った利府に貢献したいという気持ちです。それから、大人になった教え子に会った時に挨拶されたり、社会人になり、結婚したりして立派に成長した姿を見られることは原動力になっているなと思いますね。

―― やっぱり教え子さんとのコミュニケーションは嬉しいですか?
嬉しいね!それが指導者冥利につきますね。指導者の中には私の教え子もいますし、30〜40代になった教え子がたまに道場に来て練習したりもしていて、利府町柔道スポーツ少年団が地域のコミュニケーションの場になっているのかなと思いますね。長く指導を続けてきてよかったなと思います。

―― 白松さんが長く指導を続けてこられたからこその言葉、一つひとつに重みを感じます。最後に、「利府町柔道スポーツ少年団」に興味がある親御さん、お子さんへメッセージをお願いします。
どんなスポーツでも、興味を持てなかったら始められないので、はじめから道着を着なさいとは言いません。最初は道場で過ごしてもらうだけでも良いです。1〜2週間経ったら「受け身、やってみっか?」と声をかけて、それから打ち込みをして……と段々慣らしていくので、怖がらずに来てほしいです。

Pocci!学生チームの「利府町柔道スポーツ少年団体験記」を読む

利府町柔道スポーツ少年団

昭和52年に設立した団体です。週一回の練習ですが、みんな少しでも強くなろうと一生懸命に練習しています。また、生涯続けていけるよう基本をしっかり身につけて長く柔道を続けていけるような指導も心がけています。飽きない柔道、飽きない練習を目指し指導者陣も頑張っています!!

昭和52年に設立した団体です。週一回の練習ですが、みんな少しでも強くなろうと一生懸命に練習しています。また、生涯続けていけるよう基本をしっかり身につけて長く柔道を続けていけるような指導も心がけています。飽きない柔道、飽きない練習を目指し指導者陣も頑張っています!!

\ 支援を受けて地域を元気に! / 地域団体に申し込む